防寒に効果がある?ベストはどんな素材がいいのか
2023-08-30
寒い季節には防寒対策が欠かせませんよね。
防寒対策にはさまざまな方法がありますが、簡単に防寒できて動きやすいのがベストです。ベストは胴回りをしっかり覆っているため、体感的にも暖かさが感じられます。また、アウターとしてもインナーとしても着られるので、使い勝手が良いと人気です。
今回は、防寒などいろいろな効果のあるベストの素材を紹介します。
関連:防寒ベストはアウターだけではなくインナーとしても使える
夏は涼しく、冬は暖かい万能素材が綿です。天然素材である綿は、柔らかく肌ざわりがいいので、化学繊維が苦手な人からも人気を集めています。天然素材の中で、虫に食われにくいのも特徴です。また、繊維の中心部が空洞になっているため、吸水性や通気性にも優れていると言われています。
水に強く、耐久性に優れている綿のベストは、自宅でも手軽に洗濯することが可能です。洗濯をすると、しわになりやすいというデメリットがありますが、綿は耐火性や耐熱性にも優れているため、アイロンをかけることもできます。
そして、静電気が起こりにくいというメリットもあります。
水をはじきやすく乾きやすいナイロン。その耐水性には定評があります。撥水機能に優れるナイロンですが、熱には弱いです。しかし、摩擦に強く、型崩れしにくいといった耐久性の高さが魅力です。水に強く、耐久性が高いため、何度も洗濯機で洗濯できます。
ただし、熱に弱いため、乾燥機は使わないように気をつけましょう。また、ナイロンは軽量であることも魅力です。ナイロンベストは、軽くて型崩れしにくいため、折りたたんで持ち運びやすいというメリットがあります。
ポリエステルは世界一生産量が多い繊維と言われ、ナイロンとともに幅広く活用されています。価格が安いのがメリットです。価格が安いけれども、強度が高く、型崩れやしわにもなりにくいため、ポリエステル素材のベストは使い勝手がいいです。
また、ナイロンとは異なり、ポリエステルは熱に強いという特性があります。
速乾性や耐熱性にも優れています。デメリットは、毛玉ができやすいこと、伸縮性がないことです。また、洗濯は可能ですが、洗濯による色落ちに注意しましょう。
アクリルは、ポリエステルやナイロンと同じで、石油などを主原料とする合成繊維です。弾力性があり、型崩れしにくいことが特徴です。また、保温性にも優れています。日焼けしにくく、色あせに強いこともメリットでしょう。
アクリルは、柔らかくウールに似た肌ざわりをしていることから、ウールの代用品として使われる場合が多いです。アクリルは、ウールに比べると購入しやすい価格ですが、ウールの方が長持ちします。アクリルのベストは家庭で洗濯することができますが、毛玉ができやすいのが欠点です。
また、静電気が発生しやすいというデメリットもあります。
ウールは羊の毛です。羊の毛は、縮れて絡み合っているので、保温効果が高く、伸縮性に富んでいます。そして、熱伝導率が低いため、夏は涼しく、冬は暖かいです。またウールは、弾力性があり回復力が強いことから、型くずれしにくいです。
さらに、耐火性にも優れています。良いところの多いウールですが、洗濯や保管には注意してください。ウールはもともと虫食いが起きやすい素材ですが、食べこぼしなどの汚れがついた状態で放置すると、ますます虫食いが起こりやすくなります。
しかし、水で洗うと繊維自体が縮んでしまうため、クリーニング店に出した方がいいでしょう。
ダウンベストは、高い保温性と軽量性が大きな魅力です。ダウンベストは蓄熱性の高い水鳥の羽が詰まっているため、高い保温効果を発揮します。しかし、湿気には弱いので、汗をかく環境での着用は避けることをおすすめします。
なぜ、ダウンには高い保温効果があるのでしょうか。ダウンはウールと違って、毛と毛が互いに絡み合わないという特徴を持っています。その分、空気を大量に溜め込むことが可能です。そして、毛に大量に溜め込まれた空気が天然の断熱保温材となって、温かくなるからです。
ダウンの入っている量が多ければ多いほど暖かいですが、価格も高くなるので、暖かさと価格のバランスを考えてダウンベストを選びましょう。
シェルとはどんな素材でしょうか。あまり聞き慣れない人が多いかもしれませんが、日本語で「殻」を意味するシェルには、外から身を守るという意味があります。シェル素材には、ハードシェルとソフトシェルがあります。
ハードシェルは、ゴアテックス性などの完全防水のものを指し、ゴワゴワとした手触りです。どちらかというと、ベストよりもジャケットやコートに向いていると言えます。ソフトシェルは、ハードシェルとフリースやダウンなどのいいところを合わせた素材で、ベストにも向いています。
ソフトシェル素材のベストは、防風性があるが、同時に通気性にも優れていることが特徴です。さらに、ストレッチ性があるので動きやすいです。
タフタという言葉も、聞き馴染みのない人が多いかもしれません。もともとタフタはシルクから作られた生地でした。しかし今では、レーヨンやアセテート、ナイロンなどの合成繊維が多く使われています。タフタは、通気性がなく、しわになりやすいことがデメリットです。
メリットは、軽量で程よい光沢があることです。また、シルクのタフタは、高い保湿性や吸水性があり、冬も暖かく着こなすことができるでしょう。タフタのベストには、フォーマルファッションで身に着けるものというイメージがあります。
ニット生地と言われることもありますが、ニットは素材ではなく、編んだものという意味です。素材と勘違いされることが多いので、ここでも紹介しています。ニットベストにももちろん保温効果はありますが、真冬の防寒対策としてというよりは、オシャレを意識して着用する場合が多いかもしれません。
ニットのベストは、柔らかくて着心地が良いと人気です。
ベストは防寒対策として、とても効果があると言えるでしょう。
自分にぴったりのベストを選ぶためには、まずは素材の特徴を知ることが大切です。保温性、価格、耐久性、軽さ、扱いやすさなど、人によって優先順位は異なります。ここで紹介した素材の特徴を参考にして、もっとも自分に適しているベストを見つけてくださいね。